[ 昭和橋 ]
( しょうわばし )
[ SHOWA BRIDGE ]
木津川の最上流に架かる橋である。
木津川の分流点に昭和橋が架けられたのは昭和7年(1932)のことである。この路線は計画道路梅田九条
線(土佐堀通)に当たっており、市電路線でもあった。橋長は82.8m、幅員は25.5mで、主橋部は支間長69m
タイドアーチになっている。
大きな橋体の重量を支える基礎には、軟弱地盤であることを考慮に入れ、長さ22〜25勸潰の木杭が、両
側で千本以上も打ち込まれている。
昭和橋は土佐堀通りから川口へ斜めに渡るため、67度近い斜橋となっている。このため斜めになったア
ーチ橋という大変設計の難しい構造となっている。電子計算機のなかった時代にこのような立体的な構造を
解析することは非常に労力がかかったものと想像される。宮本輝氏の『泥の河』はこの橋の描写から物語が
始まっており、橋の近くに記念碑がある。

全景
側面
上部構
橋頂部
アンカー部
製作標 (株式会社大阪鐵工所製作)(昭和七年)
施工標 (株式会社間組施工)(昭和七年五月竣工)
高欄柱の橋名(漢字)
高欄柱の橋名(ひらかな)
右岸からの道路面
左岸からの道路面

[ 橋際の碑 ]
宮本 輝著 小説「泥の河」舞台の地碑
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